海洋地殻最下部付近の層状斑れい岩

photo23.jpg

海洋地殻のほぼ3分の2は深成岩である斑れい岩(ガブロ)からなっているが,層状構造が発達していることから層状斑れい岩と呼ばれる.写真左は層状斑れい岩の産状で,濃褐色ないし優黒部はかんらん石の濃集部(ダナイト〜ウエールライト),白っぽい層は斜長石に富み少量の単斜輝石を含む斑れい岩である.両者の厚さは変化に富んでおり,数ミリから数センチの薄層から数十センチの厚層まで,著しく変化することがわかる.モホ面直上の層状斑れい岩は明瞭な層状構造を示すことが多いが,写真右のようにコントラストのはっきりした例は珍しい.オマーン北部ワジヘイル上流の地殻-マントル境界直上付近.(宮下純夫)

Photo album created with Web Album Generator   - fully customized by M. Kawamura