キプロス島:マグマの流動が記録された岩脈

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前写真の岩脈境界部(接触急冷縁)のクローズアップ.灰褐色から濃緑色へ変わっている部分がガラス質の接触急冷縁である.ここで注目されるのは,ボールペンと同方向に伸長した紡錘形の凹みである.これはマグマが岩脈として貫入した時に,圧力解放によって発泡した空隙であるが,通常は球状になるのが水平方向へ著しく伸長している.このことから,この岩脈のマグマは下から上へ貫入したのではなく,水平方向へと流動・貫入したことがわかる.なお,ボールペンの上の部分に円い穴が開いているのはサンプル採取跡である.キプロス島ニコシア西方.(宮下純夫)

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