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HRCG 第2回論文輪読会のご案内 メールマガジン HRCG Newsletter 講読の皆さん: モホ不連続面について考えてみようということで, HRCG 第2回論文輪読会を行います. ● 論文輪読会は HRCG 内部の行事ですが, どなたでも参加可能です. 関心をお持ちの方は是非ともご参加下さい.なお, 配付資料を用意する都合上, 参加される方は 事前に <maedajin@hrcg.jp> 宛に連絡いただけると幸いです.また札幌エルプラザ 2階 ミーティングルームの場所をご存じない方もお問い合わせ下さい. ● 発表者の前田は地震学・地球物理学については素人ですので,皆さんとの議論で勉強させて頂きたいと考えています.お気軽にご参加下さい. HRCG Office <JM> ---------------------- 日時:2020年2月29日 (土曜) 10:00?12:00 場所:札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ 2階 ミーティングルーム 発表者:前田仁一郎 タイトル:モホ不連続面について考えてみる 概要:高校や大学の地学の教科書には必ず,核・マントル・地殻といった地球の輪切り断面が載っており,地殻とマントルの境にはモホロビチッチ不連続面 (以下,モホと記述) と書かれているはずです.だから,ほとんど100% の人たちは「モホは地球上のどこにおいても明瞭に定義されるもので, 従って地殻とマントルの境界もまた明瞭である」というイメージを持っているに違いありません.しかし,奇妙なことに, 「地殻はモホよりも浅い部分である」という定義と「モホは地殻とマントルの境界である」という定義が同居している地学事典の類があったりするのです.モホの定義は, 地殻の定義はどうなっているのでしょう. また一方で地震学的モホと岩石学的モホの異同をめぐる議論もあります.実は, 欧米では 1980 年代を通じてモホの曖昧さが真剣に議論されたようです (例えば, Oliver, 1982, 1988; Barton, 1986; Jarchow& Thompson, 1989). この輪読会では主に以下の論文に基づき,このモホにまつわる問題点をレビュウし,皆さんとともに議論を楽しみたいと思います. 関連文献: Barton, 1986, Deep reflections on the Moho. Nature, 323, 392?393. Dennis, Murawski, & Weber (eds.), 1979, International Tectonic Lexicon: A Prodrome. E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung (N?gele u. Obermiller), Stuttgart, 153 pp. Grau, 1977, A short history of ideas concerning the Earth’s crust: The contribution of A. Mohorovicic. Geophysical Prospecting, 25, 405?414. Jarchow & Thompson, 1989, The nature of the Mohorovicic discontinuity. Annual Review of Earth and Planetary Sciences, 17, 475?506. Mohorovicic, 1910, Das Beben vom 8. V. 1909. Jahrb. Meteorol. Obs. Zagreb. 9. Teil 4. Abschn., 1, 63. <実際にはこれを引用した文献> Oliver, 1982, Changes at the crust-mantle boundary. Nature, 299, 398?399. Oliver, 1988, Opinion. Geology, 16, 291. Steinhart, 1967, Mohorovicic discontinuity. International Dictionary of Geophysics, 2, 991?994. <入手しにくい文献もあります. 必要な方は前田 maedajin@hrcg.jp までお知らせ下さい>