- 理事長からのメッセージ -
HRCG会員の皆様
北海道は気温の上下が大きく,道東では30度を超えていても札幌は肌寒いとか,地域差も大きい日々が続いています.会員の皆様にはいかがお過ごしでしょうか.
さて,本日の北海道新聞に,6月21日の公開講座の紹介が,札幌市内版と別刷札幌10区に同時に掲載されました(全く別の記事ですが同日掲載は偶然です).札幌市内版に掲載された記事は,本センターHPのアウトリーチ欄に掲載されていますので,ご覧ください.
なお,今日現在で申し込み数はまだ25名前後ですが,会員からの参加申し込みはまだ少ない現状です.今回の公開講座は,最近の気候変動の特徴やそれによってもたらされている様々な変化を知り,近未来の地球に関して考える場となりますので,多くの会員の参加を期待しています.
本日の北海道新聞の1,2面には,本センター理事の岡村会員らによる,放射性性廃棄物の最終処分場選定に大きく影響する,第四紀溶岩である「磯谷溶岩」の活動中心が特定された(学術雑誌へ掲載決定)とのニュースが,大きく取り上げられており,道新電子版にも掲載されています.岡村会員らのこの間の研究成果が結実し,大きく注目されていることはとても喜ばしいことです.
ところで,北海道周辺での地震活動が活発化しており,震度4の地震が短期間に5回も発生していますが,これらは全て太平洋プレートの沈み込みに関連した地震です.東南海超巨大地震の発生が危惧されていますが,千島〜北海道〜東北沖も超巨大地震がいつ発生してもおかしくはないということが,これまでの地震履歴などの研究から明らかになっています.日本海に沿った北海道西部地域も,北海道による被害想定が最近公表されましたが,甚大な被害が生じる可能性が指摘されています.これらの地域における地震活動の推移を注意深く見守るとともに,地震に関する啓発や情報発信にも力を入れていきたいと考えています.
次に,『総合地質』第9巻に関するお知らせです.投稿締め切りは7月末を予定しています.総説,論説,報告・資料,自由投稿など,多彩な原稿が投稿されることを願っています.実は,この間の北海道新聞記者による取材過程で,地向斜造山論からプレートテクトニクスへのパラダイム変換期における現場(北大)がどのようであったのかを,書き残すべきだと強く説得されましたので,現在考慮中です.
最後に,多くの会員の皆様と6月21日の公開講座でお会いできることを期待しています.
理事長 宮下純夫