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2019/06/20 HRCG Newsletter 講読の皆さま: HRCG 公開講座(第6回・第7回・第8回) の詳細が決定し, 既にHRCG ホーム頁 (http://www.hrcg.jp/open.html) に掲載してあります.広報用のチラシもそこからダウンロードすることができます. 関心をお持ちの方は是非ともご参加下さい. なお参加申込はメール (office@hrcg.jp 宛) もしくは電話 (080-5830-2016 宛) でお送りください なお,公開講座は 北海道教育委員会主催の道民カレッジ連携講座 (地域活動コース) に指定されており, 札幌市, 札幌市教育委員会, 一般社団法人北海道地質調査業協会, 北海道高等学校理科研究会から後援 (予定を含む) をいただいています. 希望される参加者には 道民カレッジの単位認定 (第6回・第7回は地域活動コース, 第8回は環境・生活コース)と一般社団法人北海道地質調査業協会の CPD 証明書発行が可能です. またこの公開講座は「札幌市さぽーとほっと基金助成事業」に採択された当研究センターの「札幌市とその周辺の地質に関する市民向け公開講座の実施事業」として行われ, 経費の一部に札幌市からの助成金が充てられます. 第 6 回公開講座「豊平川の洪水を考える」 日時:その1 洪水の歴史 (座学) 2019年10月12日 (土曜) 13:30-15:30 (13:15 開場), その2 最近百年間の洪水痕跡を訪ねる (野外観察) 2019年10月27日 (日曜) 12:00-16:30 (11:45 集合). その1 のみの受講も可能ですが, その2 の参加者には (事前に予備知識を得ていただきたいので) その1 も受講されますようお願いします. 会場・場所:その1 かでる2.7 (札幌市中央区北2条西7丁目) 620室, その2 地下鉄南北線真駒内駅 11:45 集合, 札幌市真駒内〜苗穂を移動しながら観察, JR札幌駅 16:30 解散 講師:宮坂省吾 (北海道総合地質学研究センター) 受講定員:その1:30名, その2:25名 受講料:その1:1,000 円, その2:3,000 円 (高校生以下 半額. 資料代と その2 については 保険料・集合地点?解散地点間の移動経費を含む) 申込期限:2019年10月10日 (定員になり次第受付を終えますが, 余裕があれば前日まで受け付けます) 内容:札幌の母なる豊平川の過去150年間の洪水の歴史を振り返り, その痕跡をたどります. 豊平川が伏籠川から切り離された1801年頃に巨大洪水が繰返されて, 豊平川扇状地が形成されました. 開拓使時代以降の明治〜大正時代にも豊平川の氾濫は絶えず, 唯一の渡りであった豊平橋もしばしば落橋しました. 札幌本府や山鼻屯田を守るための治水事業が進められましたが, 旧河道や分流口を起点とした洪水は避けることができませんでした. いっぽう, 豊平川は札幌本府を守る堤防の東側で, 自然河川として自由に暴れまわっていました. 1913 (大正2) 年に発生した “大正大洪水” は扇状地の扇頂域を破壊したほか, 扇央から市街にも氾濫しました. その後の治水事業で河川災害は減少しましたが, 最近でも 1981 (昭和56) 年 8 月の “昭和大洪水” によって, 山地小河川や豊平川の氾濫が発生しており, 今後の豪雨の多発による札幌中心域での氾濫も懸念されています. 座学では主な洪水記録をまとめ, どのような危険があったかを示します. 野外観察では, 真駒内川や豊平川に残っている洪水痕跡の地形や堆積物を紹介します. 札幌で過去に発生した, あるいは将来にも発生し得る河川災害を知る一助になれば幸いです. 第 7 回公開講座「昭和56年洪水とハザードマップの活用」を開催します. 日時:2019年11月2日 (土曜) 13:30-15:30 (13:15 開場) 会場:かでる 2.7 北海道立道民活動センター (札幌市中央区北2条西7丁目) 940室 講師:関根達夫 (北海道総合地質学研究センター) 受講定員:40名 受講料 (資料代を含む):1,000 円 (高校生以下 500 円) 申込期限:2019年10月30日 (定員になり次第受付を終えますが, 余裕があれば前日まで受け付けます) 申込方法:メール (office@hrcg.jp 宛) もしくは電話 (080-5830-2016 宛) でお申し込みください 内容:昨年 2018年 7 月には西日本豪雨災害, 9 月には北海道胆振東部地震が発生し, 近年, 自然災害が多発しています.「天災は忘れたころにやって来る」(寺田寅彦) とされますが, 過去の災害をふり返り, 今後の備えをすることは大切です. 昭和56 (1981) 年 8 月に, 停滞前線に台風 12 号の影響が加わって豪雨となり, 総雨量は札幌で 294 mm を記録し, 大洪水を引き起こしました. 札幌市南区藤野でも豊平川の氾濫が起こり, 30戸で床下浸水が生じました. これらの洪水災害を受けた教訓から, 十五島町内会では詳細なハザードマップを作成し, 現在も当時の様子を語り継いでいます. 札幌市ではハザードマップを作成し, 各戸に配布しているものの, 十分な活用がなされていないのが現状ではないでしょうか. 本講座では, 56 年災害の実態と, 十五島町内会の取り組み, 地質現象が関連する自然災害の解説, ハザードマップの活用法, 災害への備えなどについて解説します. 第 8 回公開講座「変動する地球:気候変動−地質学的視点から気候変動・地球温暖化を考える−」を開催します. 日時:2019年12月7日 (土曜) 13:30-15:30 (13:15 開場) 会場:かでる 2.7 北海道立道民活動センター (札幌市中央区北2条西7丁目) 310室 講師:宮下純夫 (北海道総合地質学研究センター) 受講定員:40名 受講料 (資料代を含む):1,000 円 (高校生以下 500 円) 申込期限:2019年12月5日 (定員になり次第受付を終えますが, 余裕があれば前日まで受け付けます) 申込方法:メール (office@hrcg.jp 宛) もしくは電話 (080-5830-2016 宛) でお申し込みください 内容:現在, 地球温暖化が急速に進行しており, 異常な大雨や高温, 干ばつなどが大きな問題となっています. その最大の要因は, 化石燃料の大量消費に伴う炭酸ガス濃度の増大によっていると考えられています. そのため, 炭酸ガス濃度の増大を抑制するために様々な取り組みが行われており, 省エネや化石燃料に代わるエネルギー資源の探求が進められています. 一方, 大規模な気候変動は, 巨大火山噴火によっても生じます. 江戸時代の天明飢饉や人類が滅亡の危機に瀕したといわれるトバ事変 (7万年前から7万5千年前のインドネシア スマトラ島 トバ火山の大噴火による気候変動) など, 巨大火山噴火は急激な気候変動を引き起こし, 人類に大きな影響を与えてきました. 一方, 地質学的観点から見ると, 現在は第四紀と呼ばれていますが, 実は第四紀というのは大陸氷床が発生していることによって定義づけられているのです. つまり現代は地質学的にいうと氷河時代であり, その中での間氷期という温暖な時期に我々は 生活しているのです. 本講座では地球温暖化について紹介するとともに, 地球史的観点から気候変動問題を解説します. 以上, どうぞ宜しくお願いいたします. Office of HRCG